御中と様の使い分け
最近頂くお手紙やハガキでも「御中」と「様」の使い方が間違っているケースも多く見られます。
手紙やハガキで恥をかかないためにも「御中」や「様」の使い分けのマナーを学びましょう。
■御中は組織の誰か、様は特定の人に対して使う敬称
まず、「御中」ですが、これを「組織」に対して付ける敬称であると勘違いしている人もいるようです。
「御中」とは、その組織の誰か(誰か分からない場合など)に使う敬称です。
ですから、「ABC株式会社 御中 山田太郎様」という表記はおかしいということが分かるはずです、
この場合は「ABC株式会社 山田太郎様」とすべきなのです。組織に送る必要があるけど、
誰に送ればいいのかわからないという場合などに「ABC株式会社 営業部御中」というようにして用います。
なお、手紙などに相手の名前を書く場合、ハガキの真ん中に相手の名前が入るようにします。
例えば、ABC株式会社御中であれば、ABC株式会社を真ん中に書きますが、ACB株式会社 山田太郎様の場合は、
山田太郎様が真ん中に来るようにするのがマナーです。
ただし、口語の場合に「ABC株式会社御中は〜〜」というのはおかしいので、その場合は、
「ABC株式会社様は〜〜」と様付けで呼びましょう。
ビジネスと手紙
情報化社会の現在、大切な用件や挨拶も電子メールを使えばすぐに相手のところにまで飛んでいきます。
しかしこうした時代だからこそ手書きで書かれた手紙が人の心を打つこともあります。
ビジネスは人と人のコミュニケーションで発展するものでもありますので、
こうした手紙がビジネスにおいて役立つケースも多数あります。
なお、手紙を送る場合で第三者に見られたくない場合や長めの文章を書く場合は封書を使い、
簡単なお礼状などの場合はハガキを使うと良いでしょう。ただし、格としては封書の方がよりフォーマルな手紙となります。
■手紙を送ると効果的なケース
・初回面談のお礼
テレコールや紹介などで初めて会うお客様等と面談した後に送るお礼状です。面談をしてくれたことに対するお礼を述べます。
相手に対して自分を印象付ける効果が増します。封書が適していると考えられます。
・飛び込み営業のお礼
飛び込み営業は基本的にマナー違反な営業方法です。
ですから、そうしたマナー違反な行為を行ったにも関わらず対応してくれてありがとうございました、というお礼を述べましょう。
・取引のお礼
初回の取引や格別大きな取引ができた場合などはその旨ありがとうございました。
という感謝の気持ちを伝えるお礼状を送ると良いでしょう。
・迷惑をかけた場合の謝罪
無理を聞いてもらった場合のほか、こちらにミスがあり相手に対して迷惑をかけてしまった場合などには謝罪の気持ちを伝える手紙を書きましょう。
ただし、下手な対応はクレームを大きくしてしまうこともありますので、上司に相談した上で行うようにしましょう。
・年賀状(寒中見舞い)
年賀状は1年の挨拶をするという意味で、ビジネス手紙の中でも多く利用されているものです。
テンプレート的な印刷されたものが多いですが、一言添えることで相手に対する印象はグッと良くなります。
・暑中見舞い(残暑見舞い)
暑中見舞いは夏場に送る挨拶をするビジネス手紙の一種です。
一年で最も暑い時期に、相手の健康を気遣うことですのでお世話になった方などに送ると良いでしょう。